家を作るプロセスも楽しめたと語るご主人。施主のこだわりを建築家たちと共有しあうことで、理想の住まいが誕生しました。
閑静な住宅地に現れたT邸。洗練されたモダンなデザインのなかにも蔵をイメージさせるシルエットは、伝統を踏まえつつも前衛的な印象です。
家の中央にはゆったりとした中庭があり、住宅地にありながら開放的な空間を作り出しています。
設計・監理は野村正人建築研究所。完成見学会で見た家に惹かれ、その出会いをきっかけに交流を深めたことで、設計を依頼しました。施工は豊嶋建設。施主・設計者・施工の三者が協力しあって完成した住まいです。
「家は建てる前から住まいである」と語るご主人。さまざまな本を読み、知識を蓄えて建築のプロたちと同等に話合いを重ねてきました。T邸に多用されている漆喰は、ご主人が希望した瀬戸漆喰を使用。牡蠣殻の成分が含まれているため強度と耐久性が高まるのです。「この話をしたとき、豊嶋さんはすぐに生産現場である広島に行ってくれて…。フットワークの軽さには驚きました」と振り返ります。また断熱材には羊毛断熱材ウールブレスを採用。自然素材ゆえに人や環境にやさしく、ウールが空気を含むため高い断熱効果を発揮します。こうして、昔ながらの職人技を生かしつつ現代の良質な素材も取り入れ、躯体の強さを高めました。「海外の有名な建築家の言葉に『神は細部に宿る』というものがありますが、これは細かい部分まで完璧に仕上げてこそ全体の完成度が高まるという意味。豊嶋建設の職人さんはその言葉に値する仕事ぶりでした」とご主人も大絶賛。施主と設計者と施工者が三位一体となった住まいには、家づくりの原点が存在しています。

DATA

建築地 高松市
敷地面積 86.09坪
建築面積 185.03㎡(56.07坪)
その他 こだわりポイント:中庭のある家

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